WORKS/ワークス

1.HOUSES/住宅

花内の家 / 奈良県葛城市

花内の家 古民家のリノベーション

改修にあたった古民家は、大正期に建築されたもので主屋・北門屋・戌亥蔵・南に住居付納屋が建つ。百年近く風雨に耐え、暮らしが営まれてきた佇まいは“時間の潜熱”のようなものを感じ取ることができる。 しかし世代交代や生業、生活様式の変化、そして主屋の南際に建つ二階建ての納屋がバランスを欠き、様々な問題を生じさせていることもあり解決するためには、納屋の解体が最善の策と判断した。また周辺環境の変化で南側が、街並みと繋がりを持つ必要性が生じている状態であった。 そこで、塀や門屋という日本古来から用いられている装置をレイヤー状に挿入し、“守る”“仕切る”だけでなく“内在するものが滲み出る”様に、内部に備える機能を外部に組み込むことで床面積(負荷)を生むことなく、暮らしの潜在する多様性を生む手段として、塀・門屋の新しい可能性を試みた。 その姿は主屋を引き立たせる必要があり、解体する納屋の産物である土・石・木・瓦を、一度離ればなれとし素材の形を変え再会させることで、場所が持つ固有性を損なうことなく再構築することを心掛けた。出来上がってみて感じたのは、主屋群の持つ強さ度合いに改修部も調和し改修前よりも懐を感じさせる構えとなったと思う。結果として魅力ある景観づくりに永年寄与していけるものが出来たと考えている。


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